フライを始めた頃

maruさんの釣りブログを読んだら、
フライフィッシングを始めた頃を思い出しました。

釣りを始めた頃、勿論餌釣りで小鮒やオイカワを釣っていました。
フライフィッシングという釣りがあることは、釣り雑誌を見て知りました。
日本では、ヤマメや岩魚、ニジマスを釣るための釣り方くらいの認識しか無かった頃。
雑誌「つり人」の別冊でフライフィッシングの特集号が本屋に並びました。
そこには、渓流のシーズンオフに、フライでオイカワ(実家のあたりではヤマベ)ウグイ(同じくハヤ)が釣れると書いてありました。
まだ中学生だったので渓流までは行けないけれど、
ヤマベやハヤの居る川までだったら自転車でも行ける。
そう思ったら、居ても立ってもいられなくなり、
貯めてあったお年玉を手に、
当時、池袋西武にあったスポーツ館に出かけ、
釣りのコーナーにあったノーブランドの#5のグラスロッドと、シェークスピアフライリール、そしてバークレイのフライライン、リーダーを購入。

しかし、肝心のフライが無い。
一番小さい完成品のフライは18番。これでは、ヤマベは釣れない。

無いモノは自分でつくるか・・・。
幸い、フライの材料は母が手芸に使っていた色とりどりの毛糸と、
父が持っていた渓流様の毛針をばらした鳥の羽が手に入った。
バイスは無かったけれど、ラジオペンチで代用、
そして、肝心のフックは、餌釣り用の針をガスバーナーであぶって
曲げて、適当に焼き入れをして整形。
今の子達では出来ないだろうな・・・・。
たまたま父がそうした道具を持っていたので、
見よう見まねで3本のフライを作ってみました。

これを持って近所の川、入間川へ出かけた。

そして、幸運にも、浅瀬でライズするヤマベに向かってキャストされたなんちゃってフライにヤマベがアタック!
目の前で、自分が作ったフライに魚がアタックするなんて、
なんて刺激的な釣りなんだろう!
少年がフライフィッシングにはまるには十分すぎる条件が整った。

釣りキチ三平に憧れたその少年は、今や44歳。
魚紳さんよりも、一平爺さんに近くなってしまった。

1983年3月27日 私が初めてフライで魚を釣った日。
全てのフライにまつわる思い出は、ここから始まりました。